英文法は苦手だが頑張って学びたいという人のために、ぜひ押さえておいてほしい要点を以下にまとめた。

*語と品詞 [#j28044b5]
-英語で書かれた文を''英文''と言う。
-英文を構成するひとつひとつの単語を''語''と呼ぶ。
-すべての語は何らかの''品詞''に分類できる。
-英文を構成する主な8品詞
--名詞(Noun / n.)
--代名詞(Pronoun / pron.)
--形容詞(Adjective / adj. / a.)
--副詞(Adverb / adv. / ad.)
--動詞(Verb / v.)
--前置詞(Preposition / prep.)
--接続詞(Conjunction / conj.)
--間投詞(Interjection / interj. / int.)
-辞書で語の意味を引くときは、意味を調べる前に必ず品詞情報に注目する。

|John|and|Mike|said|that|they|were|very|good|friends|.|
|名詞|接続詞|名詞|動詞|接続詞|代名詞|動詞|副詞|形容詞|名詞||
|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|ジョンとマイクは、自分たちはとても仲のよい友達だと言った。|

*品詞と文の要素 [#i3c1ec21]
-英文のほとんどは''5つのパターン''に分類できる。これを''文型''と呼ぶ。
-文型を構成する要素の集まりを''文の要素''と呼ぶ。
-文の要素と品詞には次のような%%%対応関係%%%がある。

文型を構成するSやOなどの記号を、''文の要素''と呼ぶ。ある語がどの文の要素になるかは、''その語の属する品詞''によって決まる。

品詞とは、単語に割り当てられた背番号のようなもので、すべての英単語は何らかの品詞に分類できる。たとえばscienceという単語を辞書で引いてみると、次のように定義されている。

:science|~
【名】
1 &nop([U]); 科学, 科学的知識

これは、scienceという単語の背番号(=品詞)が名詞であることを示している。&nop([U]);は、数えることができない不可算名詞(uncountable noun)であることを意味している。

|~品詞|~文の要素|h
|名詞(句・節)|''S''ubject(''主語'')|
|~|''O''bject(''目的語'')|
|~|''C''omplement(''補語'')|
|動詞|''V''erb(動画)|
|形容詞(句・節)|''C''(''補語'')|

-補語になる品詞は他にも存在するが、基礎レベルでは最低限、上記の表を覚える。

*句と節 [#qdfef74b]
-いくつかの語が集まって、%%%ある品詞に相当する働き%%%をするものを''句''、または''節''と呼ぶ。
-''句''は、その中に''主語+述語(S+V)''を持たない。
-''節''は、その中に''主語+述語(S+V)''を持つ。

*自動詞と他動詞 [#b5a1a23d]
-英語の動詞(V)は、''be動詞''と''一般動詞''に大別できる。
-一般動詞は''自動詞''(Verb Intransitive / v.i.)と''他動詞''(Verb Transitive / v.t.)に分かれる。

|CENTER:動詞(V)|''be動詞''(be / am / is / are / was / were)||
|~|''一般動詞''|''自動詞''(v.i.): ''O(目的語)を必要としない''|
|~|~|''他動詞''(v.t.): ''O(目的語)を必要とする''|

*5文型を使った英文の分類 [#y9d1745b]

-英文を5文型に分類する2つのメリット
++英文をパターン化することで英文構造の把握が容易になる。
++各文型にあわせて日本語訳をある程度パターン化できる。

|~文型|~使われる文の要素|~使われる動詞|~特徴|h
|CENTER:''[[第1文型]]''|CENTER:''S+V''|CENTER:be動詞&br;自動詞(完全自動詞)|修飾語句を伴うことが多い|
|日本語訳のパターン|>|>|SはV。|
|CENTER:''[[第2文型]]''|CENTER:''S+V+C''|CENTER:be動詞&br;自動詞(不完全自動詞)|CENTER:Cの意味上の主語=S&br;△S=C|
|日本語訳のパターン|>|>|Sは[である。/になる。/に見える。]など|
|CENTER:''[[第3文型]]''|CENTER:''S+V+O''|CENTER:他動詞(完全他動詞)||
|日本語訳のパターン|>|>|SはOをV。|
|CENTER:''[[第4文型]]''|CENTER:''S+V+O1+O2''|CENTER:他動詞(完全他動詞)|第3文型に書き換え可能&br;(できないものもある)|
|日本語訳のパターン|>|>|SはO1にO2をV。|
|CENTER:''[[第5文型]]''|CENTER:''S+V+O+C''|CENTER:他動詞(不完全他動詞)|CENTER:Cの意味上の主語=O&br;△O=C|
|日本語訳のパターン|>|>|SはOをC(の状態になることや動作をすること)にV。|

-もちろん5文型に分類できない英文も存在するが、英文をパターン化することで多くの労力を節減できる。
*修飾関係の基礎 [#e298309a]
-''修飾''(modification)とは、%%%ある語句が別の語句を説明すること%%%である。
-修飾語句のほとんどは''形容詞''(Adjective / a.)と''副詞''(Adverb / ad.)である。

|~就職する品詞|~修飾される品詞|~例|h
|CENTER:''形容詞''(a.)&br;(句・節)|CENTER:%%%名詞%%%(n.)|CENTER:a ''beautiful'' %%%flower%%%&br;''美しい'' %%%花%%%|
|CENTER:''副詞''(ad.)&br;(句・節)|%%%動詞%%%(v.)|He %%%swims%%% ''fast''.&br;彼は ''速く'' %%%泳ぐ%%%。|
|~|%%%形容詞%%%(a.)|CENTER:''very'' ''%%%beautiful%%%'' %%%flower%%%&br;''とても'' ''%%%美しい%%%'' %%%花%%%|
|~|%%%副詞%%%(ad.)|He %%%swims%%% ''very'' ''%%%fast%%%''.&br;彼は ''とても'' ''%%%速く%%%'' %%%泳ぐ%%%。|

-修飾語句は主節の文型の構成に影響しない。
-言い換えれば、修飾語句を取り払っても主節の文型は変わらない。

*前置詞+名詞による修飾句 [#ofa1299b]
-of, to, for, in, at…などの小さな語を''前置詞''(Preposition)と呼ぶ。
-前置詞はほとんどの場合、''名詞の前''に置かれる。

|CENTER:''前置詞+名詞''|''形容詞句''(''形容詞''の役割をする''句'')|
|~|''副詞句''(''副詞''の役割をする''句'')|
*最終チェック [#w16fa358]
次の各英文を文型分類し、その中の修飾関係を全て指摘せよ。
+Tom lives in Kyoto. He is a teacher of English. He teaches at two different schools.
+Ken married Aki in 1998. She worked at a bookstore across his office. They first met in 1996.
+Father bought me a dog when I was young. I named the dog Lucky. He was my best friend.

#region(最終チェックの解答)
+&subsc{S};%%%Tom%%% &subsc{V};%%%lives%%% &subsc{副詞句};%%%in Kyoto%%%. &subsc{S};%%%He%%% &subsc{V};%%%is%%% &subsc{C};%%%a teacher%%% &subsc{形容詞句};%%%of English%%%. &subsc{S};%%%He%%% &subsc{V};%%%teaches%%% &subsc{副詞句};%%%at &subsc{形容詞};two &subsc{形容詞};different schools%%%.
--トムは京都に住んでいる。彼は英語の教師である。彼は2つの違う学校で教鞭をとっている。
+&subsc{S};%%%Ken%%% &subsc{V};%%%married%%% &subsc{O};%%%Aki%%% &subsc{副詞句};%%%in 1998%%%. &subsc{S};%%%She%%% &subsc{V};%%%worked%%% &subsc{副詞句};%%%at a bookstore%%% &subsc{形容詞句};%%%across his office%%%. &subsc{S};%%%They%%% &subsc{副詞};%%%first%%% &subsc{V};%%%met%%% &subsc{副詞句};%%%in 1996%%%.
--ケンはアキと1998年に結婚した。彼女は彼の職場の向かいの書店で働いていた。ケンとアキは1996年に初めて出会った。
+&subsc{S};%%%Father%%% &subsc{V};%%%bought%%% &subsc{O1};%%%me%%% &subsc{O2};%%%a dog%%% &subsc{副詞節};%%%when &subsc{S};I &subsc{V};was &subsc{C};young%%%. &subsc{S};%%%I%%% &subsc{V};%%%named%%% &subsc{O};%%%the dog%%% &subsc{C};%%%Lucky%%%. &subsc{S};%%%He%%% &subsc{V};%%%was%%% &subsc{C};%%%my &subsc{形容詞};best friend%%%.
--私が幼かったころ、父は私に一匹の犬を買ってくれた。私はその犬をラッキーと名づけた。ラッキーは私の一番の友達だった。
#endregion


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