「~したほうがよい」と訳されることの多いhad betterだが、相手のことを思っての助言というよりも、むしろ勧告を表す表現である。特に主語が2人称になると「あなたは~したほうがよい(そうしないと、どうなっても知りませんよ)」という脅迫めいたニュアンスを含むこともあるので、目上の人間に対して使うことは避けたほうがよい。
a. 基本的な用法:~したほうがよい †
- You (had) better follow his advice.
目上の人間に対しては次のような表現を用いるのが普通。
- I think you should follow his advice.
had best(~するのが最もいい)という表現もある。
- You had best consult your lawyer.
b. 否定形:~しないほうがよい †
had betterは2語でひとつの助動詞だと考えるので、否定形にするときはhad better not(~しないほうがいい)にする。
- You had better not speak to him now. He looks in a bad mood.
- いま彼に話しかけないほうがいいよ。機嫌が悪そうだ。
- Hadn't we better go now?
- 我々はもう行ったほうがいいんじゃないのか?[忠告]
- had betterの疑問文は否定疑問文のかたちをとることが多い。
- We had better go now, hadn't we?