名詞節を直接目的語にとる第3文型(SVO)や第4文型(SVO1O2)を受動態に書き換えるとき、名詞節をそのまま主語の位置に置くと文頭が長くなりすぎる場合が多い。このような場合、名詞節を形式主語(仮主語:Formal Subject)のitで代用し、名詞節を文末に移動させることがある。文末に移動した名詞節は、形式主語に対して真主語(Real Subject)と呼ばれる。

<S+V+名詞節(O)>の場合 [edit]

  • SPeople Vsay Othat he is a millionaire. [能動態:SVO]
  • S'It Vis said Sthat he is a millionaire. [受動態:SV(形式主語構文)]
    • 彼は億万長者だと言われている。
      • 真主語の名詞節を主語の場所に置いた"That he is a millionaire is said."という言い方は不可とされる。

名詞節内の主語を主節の主語に置いた受動態 [edit]

一部の動詞では、名詞節内の主語を主節の主語に置いて受動態を作れるものがある。このとき、名詞節内の主語以外の部分はto不定詞に変換する。

  • It is said that he is a millionaire. [受動態:SV(形式主語構文)]
  • He is said to be a millionaire.

このような書き換えができる動詞は、say以外に、think / consider / suppose / believeなどがある。また、seem / appear / happenなども類似の書き換えが可能である。

  • It seems that he is tired.
  • He seems to be tired.
    • 彼は疲れているようだ。

<S+V+O1+名詞節(O2)>の場合 [edit]

  • SMy boss Vtold O1me O2that I had to work hard. [能動態:SVO1O2]
  • SI Vwas told by my boss Othat I had to work hard. [受動態:SVO]
  • S'It Vwas told (to) me by my boss Sthat I had to work hard. [受動態:SV(形式主語構文)]
    • 上司は私に、頑張って働くようにと言った。
      • 他動詞tellの語法上、最後のかたちを不自然とする見方もある。