第5文型(SVOC)には、目的語が1つだけ存在するので、一通りの受動態が作れる。受動態の文型は第2文型(SVC)になる。

SVOCのCが名詞や形容詞の場合

  • SKen Vnamed Othe dog CPochi. [能動態:SVOC]
    • ケンはその犬をポチと名づけた。
      • Cは目的格補語(=Cの意味上の主語はO)。
  • SThe dog Vwas named CPochi <by Ken>. [受動態:SVC]
    • その犬はケンによってポチと名付けられた。
      • Cは主格補語(=Cの意味上の主語はS)。

SVOCのCが不定詞や分詞の場合

SVOCのCに不定詞や分詞がくるときでも、Oを主語にした受動態が作れる。

  • SMy boss Vtold Ome Cto carry this bag to the next room. [能動態:SVOC]
    • 上司は私にこのカバンを隣の部屋に運ぶように言った。
  • SI Vwas told Cto carry this bag to the next room by my boss. [受動態:SVC]
    • 私はこのカバンを隣の部屋に運ぶよう上司に言われた。

SVOCのVが使役動詞や知覚動詞の場合

SVOCのVが使役動詞や知覚動詞のとき、Cにto不定詞ではなく原形不定詞をとるが、受動態になるとto不定詞に変わるので注意が必要である。

  • SMy mother Vmade Ome Cdrink a glass of milk every day. [能動態:SVOC]
    • 母は毎日私に牛乳を飲ませた。
      • このmadeは使役動詞。
  • SI Vwas made Cto drink a glass of milk every day by my mother. [受動態:SVC]
    • 私は毎日母に牛乳を飲まされた。

haveを用いた受動の意味を表す表現

使役動詞のhaveを使い、<S+have+O+C(過去分詞)>というかたちで受動の意味を表す文を作ることができる。「SはOをCしてもらう」(使役)と「SはOをCされる」(被害)という2つの受動の意味を表す。どちらで訳出するかは文脈で判断する。このとき、OとCの間には必ず受動関係が存在している。

  • SI Vhave Omy hair Ccut by my wife once a month.
    • 私は月に一度、妻に散髪してもらっている。[使役]
      • このcutは過去分詞で、my hairとcutの間には「私の髪が(妻に)切られる」という受動関係が存在する。
  • SShe Vhad Oher purse Cstolen in the hotel.
    • 彼女はホテルでハンドバッグを盗まれた。[被害]

さらに詳しくは、分詞の叙述用法での解説を参照されたい。


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Last-modified: 2008-06-14 (土) 21:19:27