[[第4文型]](SVO1O2)には、間接目的語(O1)と直接目的語(O2)、2つの目的語が存在する。そのため、それぞれの目的語を主語にした受動態ができるはずである。しかし、実際にはどちらか一方の目的語を主語にした受動態が正用として認められている場合が多い。

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*O1とO2のどちらも受動態の主語になる場合 [#sb68d26e]

[[第3文型]]に変換したとき、間接目的語の前に前置詞toを置く、いわゆるto型の動詞(giveなど)が作るSVO1O2は、一部をのぞいてO1・O2のどちらも受動態の文の主語になる。

-&subsc{S};%%%My uncle%%% &subsc{V};%%%gave%%% &subsc{O1};%%%me%%% &subsc{O2};%%%this pocket watch%%%. [能動態:SVO1O2]
--叔父は私にこの懐中時計をくれた。

O1を主語にすると、受動態は次のようなSVOになる。

-&subsc{S};%%%I%%% &subsc{V};%%%was given%%% &subsc{O};%%%this pocket watch%%% <by my uncle>. [受動態:SVO]
--私は叔父からこの懐中時計をもらった。
---このとき、Oのまま残留しているO2を保留目的語と呼ぶ。

O2を主語にする受動態を作る場合、まず、能動態のSVO1O2をSVOに変換し、Oを主語にした受動態を作るのが普通である。[[第3文型]](SVO)から受動態を作ることになるので受動態の文型はSVになる。

-&subsc{S};%%%My uncle%%% &subsc{V};%%%gave%%% &subsc{O};%%%this pocket watch%%% <to me>. [能動態:SVO1O2をSVOに変換]
-&subsc{S};%%%This pocket watch%%% &subsc{V};%%%was given%%% <to me> <by my uncle>. [受動態:SV]
--この懐中時計は叔父から私に与えられた。
---SVO1O2からSVOへの変換は、[[第4文型から第3文型への書き換え:http://mep.papiko.com/index.php?%E7%AC%AC4%E6%96%87%E5%9E%8B#r7f41133]]を参照。
---SVOに変換せずgiven meとしても、文法的には通用するので間違いではないが、一般的に自然な英語とは考えられない。


*O1を受動態の主語にすると不自然になる場合 [#j34ac803]

[[第3文型]]に変換したとき、間接目的語の前に前置詞forを置く、いわゆるfor型の動詞(makeなど)が作るSVO1O2は、一般的に、O1を受動態の文の主語にすると不自然になることが多い。また、to型の動詞の一部(pass / read / sing / writeなど)もこれにあたる。このタイプのSVO1O2は、SVOに変換してから受動態に書き換えるのが普通とされる。

-&subsc{S};%%%My mother%%% &subsc{V};%%%made%%% &subsc{O1};%%%me%%% &subsc{O2};%%%a beautiful dress%%%.[能動態:SVO1O2]
--母は私に美しいドレスを作ってくれた。
-&subsc{S};%%%A beautiful dress%%% &subsc{V};%%%was made%%% <for me> <by my mother>.[受動態:SV]
-× I was made a beautiful dress by my mother.[不自然な文とされる]

to型とfor型のSVO1O2で受動態の書き換えに違いがあるのは、for型のSVO1O2は、to型のSVO1O2に比べて動詞とO1との結びつきが弱いためであると考えられる。ただし、for型のSVO1O2を作る動詞の中でも、buy(買い与える)にはgiveの意味が含まれるため、O1とO2の両方を主語にした受動態が可能である。

-&subsc{S};%%%Jack%%% &subsc{V};%%%bought%%% &subsc{O1};%%%Susan%%% &subsc{O2};%%%a nice jacket%%%.
--ジャックはスーザンに素敵なジャケットを買ってやった。
-&subsc{S};%%%A nice jacket%%% &subsc{V};%%%was bought%%% <for Susan> <by Jack>.
-&subsc{S};%%%Susan%%% &subsc{V};%%%was bought%%% &subsc{O};%%%a nice jacket%%% <by Jack>.


*O1だけが受動態の主語になる場合 [#aa1bb0d4]

envy / refuse / save / spareなどは、O1を受動態の主語にするのが普通である。

-&subsc{S};%%%People%%% &subsc{V};%%%envied%%% &subsc{O1};%%%him%%% &subsc{O2};%%%his vast fortune%%%.
--人々は彼の莫大な財産をうらやんだ。
-&subsc{S};%%%He%%% &subsc{V};%%%was envied%%% &subsc{O};%%%his vast fortune%%%.
--彼は莫大な財産を(人々から)うらやましいと思われた。
---by peopleは一般の人々なので省略している。