to不定詞が、動詞/形容詞/副詞を補足的に説明する用法をまとめてto不定詞の副詞用法と呼ぶ。以下に述べる分類とその解説は、訳し方や使い方などに応じた便宜的なものである。

副詞用法による動詞修飾 [edit]

目的 [edit]

  • George is saving the money to buy an engagement ring for his girlfriend.
    • ジョージは、恋人に婚約指輪を買うためにお金を貯めている。
  • Be careful not to catch a cold.
    • 風邪を引かないように注意しなさい。
      • 否定の目的を表す場合、<be careful not to do>や<take care not to do>のように、「~しないように気をつける」という表現以外のときは、<so as not to do>や<in order not to do>を用いるのが普通。

目的の意味をより明確にしたい場合は、次のような表現を用いる。

in order to~:~するために [edit]

  • He did anything in order to survive the war.
  • = He did anything in order that he could survive the war.
    • 彼は、戦争を生き延びるために何でもした。
  • You have to make your point clear in order not to cause a misunderstanding.
  • = You have to make your point clear in order that you won’t cause a misunderstanding.
    • 誤解を招かないよう、要点をはっきりさせなさい。

so as to~:結果として~となるように [edit]

  • I took a detour so as to avoid a traffic jam.
  • = I took a detour so that I could avoid a traffic jam.
    • 交通渋滞を避けるため、私は迂回路をとった。

結果 [edit]

「…した結果~する」という意味を表す。

  • My great-grandfather lived to be 106.
    • 私の曽祖父は106歳まで生きた。
  • I woke up to find myself in a hospital bed.
    • 眼が覚めると、私は病院のベッドに横たわっていることに気がついた。
  • I emailed her to let her know my schedule for next week.
    • 私は彼女に電子メールを送って、私の来週の予定を知らせた。
      • 「知らせるために電子メールを送った」(目的)とも解釈できる。どちらの意味になるかは文脈による。

only to~:結局~する結果に終わる [edit]

結果を表す慣用表現に、only toとnever toがある。

  • She hurried to the station, only to find that they had already left.
    • 彼女は駅に急いだが、彼らはすでに出発していた。
      • only toの前にコンマを置かなくてもよい。

never to~:二度と~しない結果となる [edit]

  • He went to Africa for research, never to come back.
    • 彼は調査でアフリカに行き、二度と戻ってこなかった。

感情の原因 [edit]

感情を表す語の後ろについて、その感情が生起した原因や理由を説明する。

  • I was surprised to hear that his company had gone bankrupt.
    • 彼の会社が倒産したと聞いて僕は驚いた。
      • to不定詞は形容詞surprisedを修飾しているとも考えられる。

判断の根拠 [edit]

「~するとは(…に違いない)」という意味を表す。強い推量の助動詞mustとともに使われることが比較的多い。

  • Jim must be out of his mind to refuse such a juicy offer.
    • そんな美味しい話を蹴るなんて、ジムはどうかしているに違いない。
  • How lucky you are to have such beautiful hair!
    • そんなに美しい髪を持っているなんて、あなたはなんて幸せなのでしょう!
      • You are very lucky to have such beautiful hair.の感嘆文

副詞用法による形容詞や副詞の修飾 [edit]

形容詞を補足的に修飾する場合 [edit]

<~して嬉しい>型 [edit]

  • I'm happy to hear that you enjoyed my web-site.
    • 君が僕のWebサイトを楽しんでくれたと聞いて嬉しいよ。

<~するのが速い>型 [edit]

  • My cell phone is fast to become low battery.
    • 僕の携帯電話はすぐに電池不足になる。
      • この表現をとる主な形容詞は、quick(素早い) / slow(遅い) / swift(素早い)など。

<~するとは親切だ>型 [edit]

この表現をとる主な形容詞は、brave(勇敢な) / careful(注意深い) / kind(親切な) / wise(聡明な)など、人間の性格や性向を説明するものが多い。

  • I was careless to leave my house key in my car.
    • 不注意にも、私は家の鍵を車の中に置いてきてしまった。
      • 判断の根拠とも考えられる。
      • It was careless of me to leave….とも書ける。詳しくは、<of+意味上の主語の目的格>で表す場合を参照。

<きっと~する>型 [edit]

  • Bob is [sure | certain] to come here.
    • ボブはきっとここに来る(と私は思う)。
      • Sではなく、話者(私)の確信を表す。I'm [sure | certain] that Bob will come here.とも書ける。

<~したがっている>型 [edit]

  • Children are eager to know everything.
    • 子供は何でも知りたがる。
  • Are you ready to go out?
    • 出かける準備はできてる?
  • He is not likely to show up.
  • = It is not likely that he will show up.
    • 彼は姿を現しそうにない。
  • <~したがっている>型の主な表現
    • be anxious to~ :~することを切望する(不安や懸念の気持ちを含む)
    • be ambitious to~:~することを熱望する
    • be eager to~:~することを熱望する
    • be keen to~:~することを熱望する
    • be apt to~:~する傾向にある(本質的な性向として)
    • be inclined to~:~したい気になる/(体質的に)~する傾向にある
    • be likely to~:~しそうである
    • be ready to~:~する用意ができている
    • be willing to~:~する意志がある

<~するのが難しい>型(TOUGH構文) [edit]

  • This puzzle is easy to solve.
    • このパズルは簡単に解ける。

程度を表す表現 [edit]

enough to~:~するのに十分な [edit]

  • He is rich enough to buy a car.
    • 彼は車を買えるほどの金持ちだ。
      • He is so rich that he can buy a yacht.(彼はとても金持ちなのでヨットを買える)とは意味が異なる。「車を買えるくらいの財力はある」という意味であり、「とても金持ちだ」とはならないので注意が必要である。
  • They ran fast enough to catch the train.
    • 彼らは電車に間に合うよう、速く走った。

too … to~:あまりに…なので~できない(しない) [edit]

  • I've recently been too busy to read a book.
    • 私は近ごろ忙しすぎて本を読む暇もありません。
      • 形式主語構文との混同に注意。It is never too late to learn.(学ぶのに遅すぎることはない)は形式主語構文であり、to不定詞(to learn)は名詞用法である。
  • This story is too good to be true.
    • この話はうますぎる(=本当のはずがない)。
  • He is too good a translator to make such a mistake.
    • 彼は、とても有能な通訳なので、そんな間違いは犯さない。
      • 副詞tooが<[a | an]+形容詞+名詞>の形容詞を修飾すると、<too+形容詞+[a | an]+名詞>の語順になる。同様の倒置を起こす副詞に、as / how / soがある。
      • a too good translatorの形も可。

否定の文脈で用いると<~できないほど…というわけではない>という肯定の意味になる。

  • He is not too poor to buy a car.
  • = He is rich enough to buy a car.
    • 彼は、車が買えないほど貧しいというわけではない。

to不定詞を否定すると<あまりにも…なので~しないわけにいかない/きっと~する>という強い肯定の意味になる。

  • This chocolate is too good not to share with you.
    • このチョコレートはとても美味しいから、ぜひあなたにも食べて欲しいの。

so … as to~:~するほど… [edit]

  • Clare's hair is so long as to reach the floor.
  • = Clare’s hair is long enough to reach the floor.
    • クレアの髪は床に届くほど長い。
  • I am not so naive as to believe that everyone in this world is honest and never lies to me.
  • = I am mature enough not to believe that….
    • 僕は、この世の誰もが誠実で決して僕に嘘をつかないと信じるほど、世間知らずではない。
      • 形容詞naiveは、日本語では「純真な/無邪気な」という肯定的な意味で用いられることが多いが、英語では「世間知らずの/だまされやすい」という否定的なニュアンスで用いられることのほうが多い。

[FYI] TOUGH構文 [edit]

<It is C to 不定詞>という形式主語構文において、その補語が難易(easy / difficult / hard / toughなど)や快・不快(comfortable / uncomfortableなど)、危険・安全(dangerous / safeなど)を表す語であり、かつ、to不定詞内に名詞が存在する場合、その名詞を主語にすることができる。このようにして出来た文をTOUGH構文と呼び、to不定詞内の名詞が主語の位置に移動する現象をTOUGH移動と呼ぶ。

  • It is safe to drink this water.[形式主語構文]
  • This water is safe to drink.[TOUGH構文]
    • この水は安全に飲める。
  • It is dangerous to swim in this pond.[形式主語構文]
  • This pond is dangerous to swim in.[TOUGH構文]
    • この池で泳ぐのは危険です。

形式主語構文では名詞用法として働いているto不定詞が、TOUGH構文ではCを修飾する副詞用法として働いている。