関係詞節が先行詞を修飾するとき、その修飾の仕方は限定用法(Attributive Use)と継続用法(Continuative Use)とに二分される。限定用法と継続用法は、それぞれ制限用法(Restrictive Use)/非制限用法(Nonrestrictive Use)とも呼ばれる。

限定用法

限定用法では、関係詞節は先行詞に直接ついて先行詞の情報を限定的に修飾する。

  • He had two sons who became doctors.
    • 彼には医者になった息子が2人いる。
      • 息子が3人以上いる可能性を示唆している。
  • We visited the cemetary where the great poet was buried.
    • 我々は、偉大な詩人の眠る墓地を訪れた。

2つの関係詞節をand / butやカンマで繋いで並列的に1つの先行詞を修飾することもある。

  • He is a man who I know and who is trustworthy.

継続用法

継続用法では、関係詞節は先行詞を補足的に説明する。先行詞と関係詞節のあいだにはカンマが置かれ、関係詞の省略は行われない。話すときはカンマの場所に休止(Pause)を入れる。

  • He had two sons, who became doctors.
    • 彼には息子が2人おり、どちらも医者になった。
      • 息子は2人しかいない。

継続用法は書き言葉で多く見られる表現である。なお、関係代名詞thatには継続用法はない。

継続用法を用いるとき

先行詞が、常識的に考えて唯一無二のものであるとき、継続用法を用いる。

先行詞が固有名詞のとき

  • My sister lives in Tokyo, which is the capital of Japan.
    • 私の姉は、日本の首都・東京に住んでいます。

先行詞が所有格のついた普通名詞

  • My sister, who lives in Tokyo, will come see me next week.
    • 東京に住んでいる私の姉が、来週私に会いに来ます。
      • My sister who lives in Tokyoと書くと、姉妹が2人以上いる可能性を示唆する。

先行詞が前文の一部または全部

  • We considered him intelligent, which pleased him.
    • 我々は彼のことを知的だと考えていた。そしてそのことが彼を喜ばせた。
      • 関係代名詞whichは前文の内容を先行詞として受けており、and itなどに書き換えることができる。
  • We considered him intelligent, which indeed he was.
    • 我々は彼のことを知的だと考えていた。そして彼は実際に知的だった。
      • 関係代名詞whichの先行詞は前文の形容詞intelligentである。
  • We can send your order by ship or by air, whichever you want.
    • あなたの商品は、船便または航空便どちらでもお好きな方でお送りいたします。
  • In the late 1930's he came to Paris, in which city he died in 1959.
    • 1930年代後半に彼はパリにやって来た。そして、彼は1959年、その町で亡くなった。
      • このwhichは関係形容詞の用法。Paris, whereと書くのが一般的。
  • The brain is covered by a series of membranes, one of which is called the arachnoid.
    • 脳は、一続きになった複数の薄膜で覆われている。そのうちの一つはクモ膜と呼ばれている。

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Last-modified: 2008-10-13 (月) 16:44:49