動名詞とto不定詞の名詞用法は、どちらも名詞として扱える点で共通だが、次のような相違点を持つ。

動名詞とto不定詞(名詞用法)の共通点と相違点
動名詞to不定詞(名詞用法)
共通点文の要素として、S/O/Cになる
形の上での相違点○ 前置詞+動名詞× 前置詞+to不定詞
意味的な相違点
(本質的な違い)
過去のこと
完了済みのこと
未来のこと
未完了のこと

他動詞の中には、動名詞とto不定詞(名詞用法)を目的語にとるものがある。どちらも目的語にとれるものもあれば、どちらか片方しか目的語にとれないものがある。そして、どちらも目的語にとれる他動詞の中でも、それぞれで意味が変わるもの、どちらでも意味があまり変わらないものがある。

これら全ての分類を丸暗記するよりも、両者の意味的な相違点に注意して理解することが肝要である。

動名詞だけを目的語にとる他動詞

to不定詞だけを目的語にとる他動詞

動名詞とto不定詞のどちらも目的語にとる他動詞

意味があまりかわらない他動詞

開始・継続・終止を意味するものや、好き嫌いの気持ちを表すものが多い。

dislike(~を嫌う)は、英和辞典には動名詞/to不定詞のどちらも目的語になると記載されていることが多いが、実際には動名詞を目的語に取る方が圧倒的に多い。

意味が変わる他動詞

次の他動詞では、動名詞はすでにしたこと(過去のこと/完了していること)、to不定詞はこれからすること(未来のこと/未完了のこと)を表す。

動名詞が受動、to不定詞が能動の意味を持つ他動詞

次の他動詞では、to不定詞が能動の意味を持ち、動名詞が受動の意味を持つ。

動名詞repairingは他動詞repairを元に作られているので、意味上の主語をThe barnにするのであれば本来は受動形(being repaired)になるが、誤りとなる。to不定詞で書き換えると次のように受動形になる。

<from+動名詞>と共に用いられるネガティブな意味を持つ他動詞

動名詞は、<from 動名詞>という副詞句のかたちで、ネガティブ(消極的・否定的)な意味を持つ動詞と一緒に用いられることが多い。これらの表現では、動名詞の意味上の主語は他動詞の目的語になる。


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