関係詞節が先行詞を修飾するとき、その修飾の仕方は''限定用法''(Attributive Use)と''継続用法''(Continuative Use)とに二分される。限定用法と継続用法は、それぞれ制限用法(Restrictive Use)/非制限用法(Nonrestrictive Use)とも呼ばれる。 #contents *限定用法 [#wd664e94] 限定用法では、関係詞節は先行詞に直接ついて先行詞の情報を限定的に修飾する。 -He had ''two sons who'' became doctors. --彼には医者になった息子が2人いる。 ---息子が3人以上いる可能性を示唆している。 -We visited ''the cemetary where'' the great poet was buried. --我々は、偉大な詩人の眠る墓地を訪れた。 2つの関係詞節をand / butやカンマで繋いで並列的に1つの先行詞を修飾することもある。 -He is ''a man who'' I know '''and''' ''who'' is trustworthy. --彼は、私の知っている男で、信頼の置ける男だ。 ---[[関係代名詞の二重限定]]との混同に注意すること。 *継続用法 [#w9ed235f] 継続用法では、関係詞節は先行詞を補足的に説明する。先行詞と関係詞節のあいだにはカンマが置かれ、関係詞の省略は行われない。話すときはカンマの場所に休止(Pause)を入れる。 -He had ''two sons, who'' became doctors. --彼には息子が2人おり、どちらも医者になった。 ---息子は2人しかいない。 継続用法は書き言葉で多く見られる表現である。なお、関係代名詞thatには継続用法はない。 **継続用法を用いるとき [#e4edbc47] 先行詞が、常識的に考えて唯一無二のものであるとき、継続用法を用いる。 ***先行詞が固有名詞のとき [#e9d29fc3] -My sister lives in ''Tokyo, which'' is the capital of Japan. --私の姉は、日本の首都・東京に住んでいます。 ***先行詞が所有格のついた普通名詞 [#y2522caf] -''My sister, who'' lives in Tokyo, will come see me next week. --東京に住んでいる私の姉が、来週私に会いに来ます。 ---My sister who lives in Tokyoと書くと、姉妹が2人以上いる可能性を示唆する。 ***先行詞が前文の一部または全部 [#iddf5442] -We considered him intelligent'', which'' pleased him. --我々は彼のことを知的だと考えていた。そしてそのことが彼を喜ばせた。 ---関係代名詞whichは前文の内容を先行詞として受けており、and itなどに書き換えることができる。 -We considered him ''intelligent, which'' indeed he was. --我々は彼のことを知的だと考えていた。そして彼は実際に知的だった。 ---関係代名詞whichの先行詞は前文の形容詞intelligentである。 -We can send your order ''by ship or by air, whichever'' you want. --あなたの商品は、船便または航空便どちらでもお好きな方でお送りいたします。 -In the late 1930's he came to ''Paris, in which city'' he died in 1959. --1930年代後半に彼はパリにやって来た。そして、彼は1959年、その町で亡くなった。 ---このwhichは[[関係形容詞]]の用法。Paris, whereと書くのが一般的。 -The brain is covered by a series of ''membranes, one of which'' is called the arachnoid. --脳は、一続きになった複数の薄膜で覆われている。そのうちの一つはクモ膜と呼ばれている。